せめてBSフジぐらいは、田中邦衛氏の功績を称え、
[北の国から]の再放送でもやってくれるかなと期待していたけど、一向に気配なし。
んじゃそれならばと、Amazon経由でフジのオンデマンドFODを契約したのを思い出し やおら男は立ち上がったのであった。
どの回を観ようか迷ったが(本編も今一度観てみたいと思ってみたが、ひとつ観たなら小生の性格上、次ぎ次ぎと連続24回視聴するのは見えていたし、体力的に持たないは明らか。次ぎの候補、スペシャル版【遺言】は現実となったいま、あまりにも哀しすぎ)
結局あれこれ考えた挙げ句
スペシャル版1998年作【時代】に決めた。
いやはや大正解だった
てゆーか、
自分の中でも【絶対神回】だと思う。
まず、田中邦衛氏の真骨頂とも言うべき嘘臭さ演技ゼロ、要するに【本気のホンマ】的演技に圧倒される。
特に、正吉から愛娘 螢 との結婚を告げられたあと、一切のセリフなしで、涙顔だけで延々と続くシーンは圧巻だ。
もちろん名演出家杉田成道の力も大きいだろうが、杉田演出に答え「五郎」を演じ切った田中邦衛氏は最高だ。
また、この回ほど人生を考えさせられる回はない。
いままでの経験から、
幸のあとに不幸
不幸のあとに幸
と云ったものがどういう訳か、必ず押し寄せるものだが、
北の国から「時代」は、コレでもかコレでもかと、
いやと云うほど見せつけられます。
愛娘、螢の結婚が決まり、喜び爆発の宴会たけなわの最中、無農薬農法に挑戦中カンジの悲劇話が飛び込んだり、
酪農事業を拡大、今や怖いもの知らずに膨れ上がった草太あんちゃんを襲う悲劇
などなど。
おいおい、まさかここで、そういう展開に持って行くか~。な場面の
なんと多いことか。
人生は決して甘くない
って観る者の心に叩き込んでくれます。
あと、この回で印象的なのは、バックグランドに流れる音楽が持つ「力」と云うか、効果の素晴らしさ。
テーマ曲、さだまさしの各曲はもちろんのこと、
この「時代」においての挿入曲は絶品だ!!
とりわけ一番は
困り果てた螢が草太あんちゃんに金の無心に行った場面や、結婚の申し込みに正吉が札幌まで逢いに行き、正吉と螢との会話の背景に流れるクラシック曲 ※【フォーレの夢のあと】は最高!
※気になってあちこちググり倒し、ようやく曲名が判明したのだ。
また正吉と言えば、ご存知「百万本のバラ」北海道の原野に咲くバラ。。。ではなく黄色い野草を螢の為に刈り取るのだが、背景に流れる「百万本のバラ」は、ハマり過ぎ。
ま、そんなこんなで、以上
田中邦衛氏追悼の意を込め、視聴報告を終わります。
田中邦衛さん、安らかに お眠り下さい。
でも五郎は、いつまでも小生の心に生き続けています。